ご依頼を検討されている方へ

ぜひ、一読下さい。

これからの日本企業は知的財産を戦略的に活用しよう

労働人口が減少していく中、日本の国家戦略として知的財産立国というものがあります。

「知的財産立国」とは、発明・創作を尊重するという国の方向を明らかにし、ものづくりに加えて、技術、デザイン、ブランドや音楽・映画等のコンテンツといった価値ある「情報づくり」、すなわち無形資産の創造を産業の基盤に据えることにより、我が国経済・社会の再活性化を図るというビジョンに裏打ちされた国家戦略である。(2002年7月「知的財産戦略大綱」)

知的財産権について(特許庁)より

知的財産とは、知的財産権法として以下の括りがあります。

  • 著作権法
  • 特許法
  • 実用新案法
  • 意匠法
  • 商標法

事業活動で得たアイディアやノウハウが勝手に他社(者)に利用されないように保護する事を目的としてこれらの法律は整備されてきました。

資源も国土も乏しい日本という国が、これからも国際的にプレゼンスをもつ存在で有り続けていく為には知的財産を武器にしていく事が大事と言われています。

昨今のオリンピックエンブレム問題からも、日本は先進国であり技術立国という側面もありながら、知的財産の一つの側面において世界に醜態を晒してしまった事は記憶に新しいです。

弊社に依頼いただく皆様には、きちんとした知識をもってデザインを知的財産として戦略的に活用いただきたく、最低限の知識として以下に記しておきたいとおもいます。

著作権について

株式会社一円で作成し納品した「デザイン」の著作権は株式会社一円にあります。

代表の坂本(私)が所属しているJAGDA(日本グラフィックデザイナー協会)でも下記のように公言しています。

デザインの著作権 JAGDA(日本グラフィックデザイナー協会)より引用

日本の法制度では、「デザイン」は意匠法または著作権法で保護されています。「グラフィックデザイン」は、主に著作権法で保護されますが、著作権は正式な譲渡契約や明確な合意がなければ譲渡されません。たとえ、デザイン料が支払われても、この契約や合意がなければ著作権は譲渡されず、著作者に無断で使用、改変、複製等をすることは許されません(いわゆる「買い取り」は著作権の譲渡になりません)。これはいかなる商習慣にも左右されませんので、デザインの発注や利用の際は、このことを念頭に置いて下さい。また、二次利用、再版の場合も著作者の合意が必要となりますので、使用料などあらかじめ著作者にご相談下さい。

デザインの制作物は無断で複製できません [#c6efc320]

  • 制作物の一部または全体を無断で変更できません。変更する場合は制作者と協議しなければなりません。
  • (2)制作物を無断で複製できません。ただし最低限のバックアップを目的にした複製は除きます。
  • (3)制作物の使用条件以外の利用は、使用料金を含め改めて制作者に使用許諾を得て下さい。(以下略)

というわけで、著作権に関しては以下のような考えをもっております。
知らないうちに「法律違反」をしない為にも、ご依頼頂く前に是非一読いただきたいとおもいます。

契約してなくても、著作権は存在しています

  • 著作権は制作した時点で発生します
  • 故に無断でデザインを修正・変更・アレンジ等は法律で禁じられています(同一性を保持する権利)
  • デザインの二次利用は料金が発生します(デザイン料金の3〜5割)

デザインデータの取り扱いに関して

二次利用も含む、デザインデータの取り扱いについてまとめました。

デザインデータの改変(修正・変更・アレンジ)について

  • 版下データをAIデータや画像データでお渡しする場合がありますが改変はできません
  • 改変したい場合はご依頼ください。

版下データの譲渡について

  • 自社で印刷したい場合等、印刷用データ(アウトライン済みデータ)を納品(譲渡)する必要があります。
  • 印刷用データの譲渡費用は制作費(デザイン + レイアウト等作業費)の3倍程度です。
  • 当然、印刷用データの改変はできません。

著作権の譲渡(買い取り)について

  • 著作権ごと譲渡することで様々なツールに使用することができます。
  • 著作権を譲渡した後も改変はできません(改変したい場合はご依頼ください)

「タダで使わせてほしい」と依頼され、渋々OKしたにも関わらずデータを改変され激怒したことがあります

上記の事例では仕方なく損害賠償を請求し、お支払いいただきました。
このような事がないように、お互いの意識を高めていきたい所です。

著作権の侵害に関して、悪意の有り無しに関わらず、悪質なものは弁護士とともに問題解決に取り組みます。現実的にはきちんとコミュニケーションをとっていただければ解決する場合がほとんどです。費用面、運用・管理面でも一度きちんとご相談いただければ幸いです。

決して無理な契約を結ぶつもりはありませんし、売りつける事もしません。しかし、自分勝手な都合でお仕事を依頼され、懇切丁寧にアドバイスしたにも関わらず無視し、思い通りにいかないからと憤るような方のご依頼はお断り致します。